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「3項目のマテリアリティ」と「5項目のマテリアリティを支える基盤」

当社は、3項目のマテリアリティを特定し、さらに、5項目のマテリアリティを支える基盤を特定しました。「マテリアリティを支える基盤」については、「提供価値・目指す姿」を実現するための3つの活動と、2つの基盤で構成しています。

サステナブルな社会の実現に貢献するソリューションの創造

サイバネットグループは、創業以来35年以上にわたり培ってきた「シミュレーション技術」を基軸として、カーボンニュートラルおよび循環型社会の実現、気候変動対応などに貢献します。また、高齢化や健康志向などに対応した医療・製薬・ヘルスケア領域、食糧問題に対応した食品・農業領域などにおいて「デジタル・エンジニアリング・ソリューション」の価値を提供し、サステナブルな社会の実現に貢献します。

背景と考え方

気候変動をはじめとした地球環境問題は、人類にとって喫緊の課題です。サイバネットグループが長年にわたって培ってきた「シミュレーション技術」は、ものづくりにおける開発期間の短縮、製品品質の向上などへの貢献に留まらず、試作レスによるエネルギー・資源消費量の削減やカーボンニュートラルの実現に貢献しています。シミュ―ションの活用領域は、従来のモノづくりのバリューチェーンにおける開発・設計分野から生産分野へと広がっているのに加え、社会インフラの稼働状況、気象などの自然現象、農作物の育成状況、人体の生理現象などの解析への活用など、環境問題、社会課題の解決に不可欠な技術として年々存在感を増しています。サイバネットグループは、この「シミュレーション技術」を基礎とした「デジタル・エンジニアリング・ソリューション」がもたらすプラスのインパクトをサステナブルな社会の実現に貢献する成長機会と捉え、企業活動の重要テーマと位置づけています。

お客さまの課題解決を通じた社会への貢献

サイバネットグループは、社会課題の解決に取り組まれるお客さまに真摯に向き合い、お客さまの顕在化したニーズに応えるだけでなく、潜在的な課題をも見出しながら、お客さまの企業価値向上と持続的成長をサポートします。高い技術力、広い知識、豊かなアイデアを備え、お客さまの長期的なパートナーとして価値を提供し、お客さまとともに、サステナブルな社会の実現に貢献します。

背景と考え方

企業には、さまざまな社会課題への対応をコストやリスクとして認識するのではなく、課題解決への貢献による社会的責任を果たす姿勢が求められています。多くの企業が社会課題解決への対応を収益機会と捉えています。サイバネットグループの多くのお客さまは、ものづくりにおいて積極的に社会課題解決型の製品開発に取り組んでいます。サイバネットグループは、社会課題解決に注力するお客さまの期待に応えるべく、多様なニーズに応える製品・サービスを提供するだけではなく、潜在的な課題、将来起こり得る課題をも見出しながら、お客さまの長期的なパートナーとして技術・製品・サービスを融合して価値を提供します。また、「デジタル・エンジニアリング・ソリューション」の創造を重点テーマとし、お客さまの持続的な成長を通じたサステナブルな社会の実現に貢献します。

「多様性」を強みに継続的に新しい価値を創造する企業文化の醸成

サイバネットグループは、多様なバックグラウンドと専門性をもつ人財が志をともにし、相互に違いを認め合い、高度な専門技術・知見・ノウハウを結集・融合させることにより、付加価値の高いサービスを創造します。また、多様な人財の多様な議論を通じて醸成される談論風発の企業文化を強みとして、継続的に新しい価値を創造し、ビジョンの実現を目指します。

背景と考え方

お客さまや社会のニーズ・課題は、日々複雑化・複合化・グローバル化し、そして、変化しています。多様なニーズ・課題に対応するために、サイバネットグループは、多様なバックグラウンドと専門性をもち、幅広い知識と経験を有した人財の採用・育成、多様な人財が異なる観点からアイデアをぶつけ合うことが重要と考えています。また、志の共有、仲間のチャレンジ精神の尊重、ダイバーシティーの推進、コミュニティの活性化などをクレドの「社員との約束」に明文化し、社員への浸透・定着に努めています。社員一人ひとりがクレドを実践し、新たな価値を次々と生み出していく談論風発の企業文化の醸成を企業活動の重要テーマと位置づけ、社員の意欲や能力を最大限に引き出し、働きがいを高める施策の実施、制度の整備を進めています。

マテリアリティを支える基盤・活動

1. ビジネスの変革

創業時のスーパーコンピュータに関するサービスから、シミュレーション・ソフトウェア開発・販売、ITセキュリティ・ソフトウェア販売および技術サービス事業にビジネスを変革、拡大してきたサイバネットグループは、社会の変化を捉え、いつの時代も新たな領域にチャレンジし、ビジネスを変革することで、お客さまのいかなる未知の課題も解決へと導きます。

背景と考え方

お客さまや社会の多様なニーズ・課題に応えるためには、提供する製品・サービスを常に進化させる必要があります。近年のデジタル技術の進展、企業経営におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の加速により、デジタル化がもたらす新たな付加価値に対する期待が高まっています。サイバネットグループは、長年にわたり培ってきた「シミュレーション技術」を基軸にお客さまに提供するソリューションの幅を拡げ、さらに新たな領域への挑戦を続けています。また、シミュレーションやITセキュリティ分野とその周辺分野において、製品の導入から技術サポートまで、お客さまの価値創造プロセスを一貫して支援するビジネスモデルの構築をめざしています。

2. テクノロジーとアイデアの探索・追求

サイバネットグループは、お客さまの課題の本質を見出し、課題を解決へと導く提案をし続けるため、日々技術とアイデアを磨くとともに投資をし続けます。また、国内外・産官学にわたるパートナーと積極的に協働し、サステナブルな社会の実現に向けた革新的な技術・サービス・ソリューションを創造します。

背景と考え方

近年、技術革新が急速に進展しています。とりわけ、デジタルテクノロジーの世界では、IoT、AI、ARなどの技術活用、ビッグデータ活用が本格化しており、従来のモノ、コト、サービスにおいて新たなデジタルテクノロジーを活用したデジタルツインのビジネスが次々と出現しています。サイバネットグループは、これら変革の担い手となるべく、お客さまの課題解決に資する新たな技術、アイデアを日々磨くとともに、国内外・産官学のパートナー、時にはお客さまとも協業するオープンイノベーションを通じて製品・サービス提供の迅速化につなげています。同時に、中長期の視点から次世代に求められる技術、サービス、ソリューションを探索・追求するとともに、人財・組織・技術開発・パートナー連携などへの継続的な投資を実践します。

3.グローバル企業への成長

サイバネットグループは、グローバルに展開するグループネットワークの充実を図り、日本のみならずグローバルのお客さまに対し当社グループの技術、サービス、ソリューションを提供し、お客さまに価値をもたらすグローバル企業に成長します。

背景と考え方

経済・社会のグローバル化は、世界各国・各地域での地政学的リスクを抱えながらも、さらなる進展が見込まれます。とりわけITを活用したサービスは、IT技術の発展とインターネットやクラウド環境の浸透、オンラインミーティング、オンラインイベントなどの浸透により、益々グローバル化が進んでいます。サイバネットグループは、お客さまをはじめとした世界各地のステークホルダーから信頼され、期待される真のグローバル企業になることを成長戦略に掲げ、世界各地に拠点を設けています。また、技術や製品、サービスの価値を継続的に高め続けていくために、世界各地のベンダー、パートナー企業とのネットワークを拡充し、国や地域ごとに異なる法令に準拠した誠実で透明性のある事業活動を実践します。

4.多様な人財の採用・育成

高い技高い技術力、広い知識、豊かなアイデアを備える社員一人ひとりが、その多様性を尊重しながら、志をともにし、自立して成長し続けられる環境を構築するために、ジェンダーや国籍などに捉われることなく優秀な人財を積極的に採用し、平等で明確な透明性のある評価とリーダーへの人財育成に取り組みます。

背景と考え方

近年、人財獲得競争が激化しています。少子高齢化に伴う人手不足という国内問題に加え、DX戦略を担う高い専門性をもつデジタル人財の採用は国境を越えた競争となっています。また、資本市場から人的資本の活用が求められており、優秀な人財の採用・育成は企業経営における最重要課題となっています。サイバネットグループは、多様なバックグラウンドと専門性をもち、幅広い知識と経験を有する人財の採用・育成を重要と考え、ジェンダーや国籍などに捉われることなく優秀な人財を積極的に採用しています。また、一人ひとりが高いモチベーションと目的意識、達成感をもてるよう、最新・最先端の技術やノウハウに関する社員教育プログラムを提供しているほか、従業員が成長し続けられる機会を提供するなどして、健全な職場の実現に努めます。

5. ガバナンスの強化

健全で透明性の高い意思決定プロセスを維持し、グローバルに人権・コンプライアンス・リスクマネジメント・情報セキュリティ・BCPなどの適切な管理体制を構築することで、ガバナンス機能を強化します。

背景と考え方

企業には、企業活動に関わるあらゆるステークホルダーとの建設的な対話を通じて、健全で持続可能な成長を続けることが求められています。また、事業活動のグローバル化に伴い、サプライチェーンに関わるステークホルダーが増加しており、人権・コンプライアンスをはじめとして、従来の価値観では対処が難しい課題も増えています。さらなるグローバル化を目指すサイバネットグループは、事業環境の変化、リスクや機会を十分に認識し、グローバルにおけるガバナンス強化を重要と考え、健全で透明性の高い意思決定プロセスや各種管理体制の一層の強化を図ります。