2009年4月6日 |
〜線形解析のバージョンアップに加え、非線形解析機能を追加。 |
サイバネットシステム株式会社(東証第一部、本社:東京都、資本金:9億9,500万円、代表取締役社長:田中 邦明、以下「サイバネット」)は、マルチスケールCAEツール「Multiscale.Sim(マルチスケールドットシム)」の最新バージョン2.0の販売を2009年4月6日より開始することをお知らせいたします。
Multiscale.Simは、ミクロ構造とマクロ構造との連携解析を可能にするマルチスケール解析ソリューションとして、東北大学・大学院工学研究科の寺田賢二郎准教授の協力のもと、サイバネットと日東紡績株式会社・株式会社くいんとの3社で共同開発した均質化法(※1)を用いた解析ツールです。実際に起こる現象に近いシミュレーションを可能にするマルチフィジックス解析ツールANSYS(※2)をベースとしたカスタマイズ製品として開発しました。
強化繊維など複合材料の素材開発では、マルチスケール解析を用いることで材料の等価物性値を算出できます。そしてこの物性値を元に製品全体の特性を予測できるため、材料ごとの物性値をパラメータとした製品開発が行えます。結果として、材料試験の工数や開発コストの低減効果が期待できます。
バージョン2.0では、新たに非線形の構造解析まで解析対象を広げました。また、1.0で行われていた線形材料の解析機能も電流・電場・磁場解析において強化しています。
今回の非線形構造解析への対応により、解析・試験の対象となる材料の幅が広がります。これまで以上に材料特性を生かした材料設計を行えることで、新素材の開発や工数の低減化を強力にサポートします。
バージョン2.0では、弾塑性・クリープ・超弾性材料などの非線形材料における数値材料試験と幾何学的非線形解析の局所化機能を搭載しています。
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図1:数値材料試験の例 強化繊維などの非線形材料に対しても、材料特性を評価できる |
図2:幾何学的非線形解析の局所化の例 各変形時における構造の状態を確認できる |
従来の弾性・伝熱・浸透解析に加え、下記3つの等価物性値(線形材料)の算出が可能となりました。ただし、操作環境はANSYS Classic環境のみとなります。
販売価格に関しては、下記お問い合わせ先までご連絡ください。
以下の機能を現在開発中です。これらはバージョンアップの際に無償で提供する予定です。
数値材料試験 |
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均質化(パラメータ同定) |
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局所化 |
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MultiScale.Simの詳細については、下記Webサイトをご覧ください。
http://www.cybernet.co.jp/ansys/multiscale/
サイバネットについて
サイバネットシステム株式会社は、科学技術計算分野、特にCAE(註)関連の多岐にわたる先端的なソフトウェアソリューションサービスの提供を行っております。
電気機器、輸送用機器、機械、精密機器、教育・研究機関など様々な業種及び適用分野におけるソフトウェア、教育サービス、技術サポート、コンサルティング等を提供しております。構造解析、音響解析、機構解析、制御系解析、通信システム解析、信号処理、光学設計、照明解析、高周波回路解析、電子回路設計など多様かつ世界的レベルのCAEソフトウェアを取扱い、様々な顧客ニーズに対応しております。
また、ビジネスプロセスの最適化を実現する各種ソフトウェアの提供やマルチメディアWeb会議システムの実施、個人・企業情報の保護を図るPCセキュリティ管理など、企業活動の高度化に寄与するITソリューションの提供をしております。
サイバネットシステム株式会社に関する詳しい情報については、下記Webサイトをご覧ください。
註 CAE : Computer Aided Engineeringの略。 コンピュータによる工学的数値解析・シミュレーション
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