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QuantumWise社製ソフトウェア「Atomistix ToolKit and Virtual NanoLab」新バージョン10.8国内リリースのお知らせ

2010年7月28日

ナノデバイスシミュレーションソフトウェア「Atomistix ToolKit and Virtual NanoLab」製品群に、QuantumWise社の技術・ノウハウを注ぎ、大規模なナノデバイスのシミュレーションを可能に!!

サイバネットシステム株式会社(東証第一部、本社:東京都、資本金:9億9,500万円、代表取締役社長:田中 邦明、以下「サイバネット」)は、デンマーク王国QuantumWise A/S社(本社:コペンハーゲン、以下「クワンタムワイズ社」)が開発・販売・サポートするナノデバイスシミュレーションソフトウェア“Atomistix ToolKit and Virtual NanoLab(アトミスティックス・ツールキット・アンド・バーチャル・ナノラボ)”(以下「ATK&VNL」)の最新バージョン「ATK&VNL 10.8」の日本国内販売を7月28日より開始することをお知らせいたします。

Atomistix ToolKitは、2つの半無限の電極に挟まれたナノスケール構造体の電気伝導特性をモデリングできる量子輸送計算プログラムです。また、Virtual NanoLabは、Atomistix ToolKitにアドオンされるGUIツールです。各種モデル作成ツールや可視化ツールを提供しています。

ハードディスクやシリコンストレージ等の高集積化や、トランジスタやLSI等の半導体素子の微細化により、ナノスケールの半導体素子特性を理解する必要に迫られています。また、カーボンナノチューブやグラフェンナノリボン等の新しい機能性素材の開発をするにあたり、素子構造を原子レベルで制御・設計する必要があります。そのためには、これまでの半導体素子では顕在化していなかったナノスケール特有の量子効果を踏まえた検討が必要です。
これらの背景から、量子効果を考慮したナノスケールでの電気伝導をはじめとする半導体素子特性シミュレーションに対する研究ニーズは半導体、素材、自動車業界など多方面からますます高まっています。

クワンタムワイズ社は、ナノデバイスシミュレーション分野におけるリーディングカンパニーとして、2008年9月にAtomistix社(以下「アトミスティックス社」)の保有する全ての資産を引き継ぐと共に、アトミスティックス社のATK&VNL製品群の販売及び製品開発を継承しました。今回のリリースは、この高まる研究ニーズに向けて、ATK&VNL製品群に、クワンタムワイズ社の技術・ノウハウを注ぎ、次の新機能をはじめとする新手法を搭載し、ATK&VNL製品群を、まったく新しい世代へと進化させたメジャーバージョンアップになります。

  1. 計算高速化手法の導入による、高速なデバイスシミュレーションが可能
  2. ナノデバイスシミュレーションにおけるトランジスタ効果を簡便に考慮することが可能
  3. 次世代のメモリで使用される遷移金属酸化物の高精度なシミュレーションが可能

サイバネットは、今回の最新バージョンリリースにより、2004年よりアトミスティックス社及びクワンタムワイズ社と共に推進してきたナノデバイスシミュレーション技術の日本国内展開を、半導体素子メーカーのみならず、ナノスケールレベルの半導体素子を構成する素材(金属、セラミック、石油化学品)メーカーなど幅広い分野へ拡大していきます。

最新バージョン10.8の新機能概要と特長

半経験的手法によって、より高速なナノデバイスシミュレーションが可能に

ATK&VNL 10.8では、旧世代で既に実装していた密度汎関数法による計算に加えて、拡張Hückel法ベースの半経験的手法が追加されました。これにより、より少ない計算資源でより高速、高精度な電気伝導計算が可能となります。

  • 密度汎関数法による計算と比べて、より高速・大規模な電気伝導計算が可能となります。
  • シリコンをはじめ多くの物質に対して、高精度な電気伝導計算を実現するパラメータが標準で用意されています。

バンドギャップの計算値と実験値の比較

連続体近似によって、より現実的なナノデバイスシミュレーションが可能に

ATK&VNL 10.8では、連続体近似によりゲート電極や誘電体を記述する機能が実装されました。これによって、周辺環境がナノデバイスの電気伝導特性に与える影響を解析できるようになり、より現実的なナノデバイスシミュレーションが可能となります。

  • 旧世代ATK&VNLでは考慮できなかった、ゲート電極や誘電体を簡易にモデリングして、その影響を計算することが可能です。
  • ナノデバイスのトランジスタ特性をより現実的なモデリングで解析できます。

誘電体で囲まれたシリコンナノワイヤー
デバイスのモデリング例

DFT+U法によって、高精度な遷移金属酸化物の電子状態計算が可能に

抵抗変化型不揮発性メモリ(ReRAM)や発光ナノデバイスの実現に向けて、遷移金属酸化物が注目を集めています。これらの材料は強相関電子系に位置づけられ、LDA/GGAに基づく従来のATKでは満足に記述できない問題がありました。バージョン10.8では、DFT+U法が搭載されており、遷移金属酸化物を含んだナノデバイス特性を高精度に計算することができます。


NiOの状態密度。(a) SGGAによる計算、
(b)SGGA+U(U=4.6eV)による計算。

ATK&VNLおよび最新バージョン10.8の詳細については、下記Webサイトをご覧ください。

http://www.cybernet.co.jp/quantumwise/

クワンタムワイズ社について

クワンタムワイズ社(QuantumWise)はデンマーク王国に本社を置く、ナノスケール分野のシミュレーションソフトウェアを開発・販売するリーディングカンパニーです。同分野における先駆者であった旧アトミスティックス社(Atomistix)が有した、10年間以上にわたるニールスボーア研究所、デンマーク工科大学などとの共同研究の成果である、Atomistix ToolKit and Virtual NanoLabとその関連技術を承継して、2008年に設立されました。
詳細は下記Webサイトをご覧ください。

http://www.quantumwise.com/corporate

サイバネットについて

サイバネットシステム株式会社は、科学技術計算分野、特にCAE(※)関連の多岐にわたる先端的なソフトウェアソリューションサービスの提供を行っております。
電気機器、輸送用機器、機械、精密機器、医療、教育・研究機関など様々な業種及び適用分野におけるソフトウェア、教育サービス、技術サポート、コンサルティング等を提供しております。構造解析、音響解析、機構解析、制御系解析、通信システム解析、信号処理、光学設計、照明解析、電子回路設計、汎用可視化処理、医用画像処理など多様かつ世界的レベルのCAEソフトウェアを取扱い、様々な顧客ニーズに対応しております。
また、ビジネスプロセスの効率化を実現する各種ソフトウェアの提供や、個人情報や秘密情報などの漏洩・不正アクセス対策、データのアーカイブと保護、認証強化などでクライアントPC・サーバーのセキュリティレベルを向上させるITソリューションの提供をしております。
サイバネットシステム株式会社に関する詳しい情報については、下記Webサイトをご覧ください。

http://www.cybernet.co.jp/


※CAE(Computer Aided Engineering):「ものづくり」における研究・開発時に、従来行われていた試作品によるテストや実験をコンピュータ上の試作品でシミュレーションし分析する技術。試作や実験の回数を劇的に減らすと共に、様々な問題をもれなく多方面に亘って予想・解決し、試作実験による廃材を激減させる環境に配慮した「ものづくり」の実現に貢献する。

本件に関するお問い合わせ:サイバネットシステム株式会社

製品および本リリースの内容について

ライフサイエンス・ナノテクプロダクトグループ/芦田
TEL:03-5297-3247 E-MAIL:atomistix-info@cybernet.co.jp

報道の方は

広報室/野口・渡辺
TEL:03-5297-3066 E-MAIL:irquery@cybernet.co.jp