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キャッツ社との共同開発 「ZIPC」「MapleSim™ 4.0」の連携ソリューション『MZSim』『MZCom』『SMC』リリースのお知らせ

2010年6月21日

〜数式・数値ハイブリッドなプラントシミュレータ※1とソフトウェアモデルが融合。
高精度・高速シミュレーションが組込みシステム開発を加速! 〜

サイバネットシステム株式会社(東証第一部、本社:東京都、資本金:9億9,500万円、代表取締役社長:田中 邦明、以下「サイバネット」)は、パートナーであるキャッツ株式会社(本社:神奈川県、資本金:3億6,800万円 代表取締役社長:清成 友晴、以下「キャッツ」)と共同開発したMapleSim ZIPC Simulator (以下「MZSim」エムゼットシム)、MapleSim ZIPC AUTOSAR Composer(以下「MZCom」エムゼットコム)、State-ModelConverter(以下「SMC」エスエムシー)の3製品の販売を2010年7月より開始することをお知らせします。

HEV(Hybrid Electric Vehicle:ハイブリッド電気自動車)など、最近の組込みシステム開発は、ソフトウェアによる制御(コントロール)システムが大規模化しています。また、最近では、例えばブレーキとアクセルを同時に制御するなどのように、従来の単一機能制御から統合制御へと移り変わっており、全体として非常に複雑なシステムになってしまいます。このため、製品開発の初期段階から実装までの開発プロセスの中で、制御対象とコントローラを含めたシステム・レベルのシミュレーション環境が求められています。
電気や機械などの複数領域を含む制御対象モデルの作成や実装のためのシミュレーションは、これまでも数値ベースの解析ソフトウェアなどで行われていますが、数値解析では避けられない誤差の問題やシミュレーションの高速化などが課題となっていました。

「MZSim」「MZCom」は、数式を元にした制御対象モデルを作成し、数式・数値でのハイブリッドなシステム・シミュレーションを可能にする複合物理モデリングツール「MapleSim 4.0」 と連携することにより、従来の数値解析の課題であった誤差や安定性、シミュレーション速度の問題を解決するソリューションを提供します。
また、「SMC」は、煩雑な仕様のヌケ・モレを発見することで、開発における生産性をスパイラルアップさせます。


3つのソリューション概要

MZSimのソリューション

「MZSim」はMapleSim 上で、ZIPCで作成された状態遷移表※2、状態遷移図を含めたシステム・レベルの検証を行うことができるソリューションです。数式を元にした制御対象モデル作成、及び数式・数値でのハイブリッドなシステム・シミュレーションを可能にするMapleSim と、状態遷移表を元にしたコントローラ設計を可能にするZIPC を連携させることで、数値解析では実現困難な高精度で高速なシステム・レベル・シミュレーションを実現しました。

MZComのソリューション

「MZCom」は要件管理ツール ZIPC SPLMのアドオン製品です。MapleSim モデルや ZIPC AUTOSAR※3のモデルを部品単位で管理することができます。要求仕様、物理モデル、構造モデル、振る舞いモデル、実装、試験、レビュー結果など、開発プロセスの各段階の成果物間の対応関係をデータベース管理することができます。 これにより設計のヌケ・モレの防止や変更に対する影響範囲の検討が容易になり、ソフトウェアの品質や生産性を向上させることができます。

SMCのソリューション

「SMC」はZIPCの提供する組込み開発環境とMATLAB®/Simulink®の提供するモデルベース開発環境の連携を可能にするツールです。近年、ソフトウェア開発規模の増大に伴い、仕様を表現する状態遷移図も煩雑さを増す一方です。Stateflow®の状態遷移図(チャート)をZIPCの状態遷移表に変換することで状態遷移図では見抜けなかった仕様のヌケ・モレを発見できます。状態遷移表上で修正を施した後、今度は状態遷移図に逆変換することで、修正の反映された状態遷移図(チャート)を得ることもできます。「Stateflow から ZIPC」そして「ZIPC から Stateflow」への自在な変換で、開発における生産性をスパイラルアップさせます。

MapleSim - ZIPC 連携ツール:「MZSim」の主な機能と特徴

モデリング機能

MZSimはMapleSimにZIPCのコンポーネントを追加し、同時シミュレーションを可能とします。MapleSimユーザーは、状態遷移表/状態遷移図両者をサポートする、ZIPCの洗練されたステートマシンモデリング環境と優れた機能を利用できるようになります。
MapleSim上のZIPCコンポーネントから、MapleSimとの連携を考慮したZIPCのプロジェクトの作成や、ZIPCプロジェクトの起動ができるようになり、ZIPCのプロジェクトを意識しない連携ができます。


ZIPCでは、状態遷移表を使ってコントローラをモデリングします。入力ポートや出力ポートにはわかりやすい変数名を定義することもできます。

MapleSim用DLL作成機能

MZSimでは、MapleSim用に作成したモデルからMapleSim用のDLLを作成します。MapleSimに合わせて32bit用DLL、64bit用DLLのどちらも作ることができます。(DLLの作成には、マイクロソフト社のVisual Studio®が必要です。)

シミュレーションデバック機能

MapleSimでのシミュレーション中に、状態遷移表の動作の様子をアニメーション表示でグラフィカルに確認することができます。また、シミュレーション中のログを記録することもでき、シミュレーション後にログから状態遷移表の動作を確認することもできます。

ZIPC SPLMアドオン要件管理ツール:「MZCom」の主な機能と特徴

対応関係の”見える化”で品質と効率の向上

MZComはMapleSimの制御対象モデルとZIPC AUTOSARのソフトウェア構造モデル間の対応関係を見える化します。これにより、制御対象モデルの変更により影響を受けるソフトウェア部品の範囲を調べ、それぞれのソフトウェア部品がどの制御対象モデルの設計なのかを確認することができます。


MZComはMapleSimやZIPC AUTOSARにアドオンとして統合されているため、それぞれのエディタ上に追加されるメニューからZIPC SPLM に各モデルを登録したり、制御対象モデルとソフトウェア構造モデル間の対応関係を調べたりすることができます。対応関係はZIPC SPLM上で確認するだけでなく、それぞれのエディタを起動して、実際の図面上で選択表示することもできます。

WordやExcel®、PowerPoint® による文書をそのまま登録〜項目単位で対応付け

WordやExcel、PowerPointの文書を文書内の要素単位で取り込んで、MapleSimやZIPC AUTOSARの要素と対応付けることができます。この機能により、ユーザーが現在運用しているプロセスの成果物をそのまま要件管理の対象として登録することが可能とします。従来製品のようにツール上で改めて要件を定義する必要はありません。
例えば、要求仕様を章立てして記述したWord文書をZIPC SPLMに取り込み、章単位でMapleSimのモデル要素と対応付ければ、要求と制御対象モデルの対応関係を見える化します。ZIPC SPLMには対応関係のカバレッジを検査する機能が搭載されていますので、要求のすべてをモデリングが終了しているかの状態を見やすいアイコンで確認して次の作業に役立てる、といった運用が、新たな要求モデルを作成することなく実現できます。

ZIPC SPLMのすべての機能が利用可能

MZComはZIPC SPLMのすべての機能を含んでいます。カバレッジ確認や影響範囲検索、フィルタ、検索結果の表形式でのエクスポート、すべての種類のファイルの登録、ZIPCやZIPC Featureとの連携などの機能をすべてお使いになれます。ZIPC SPLMにバンドルされる要件分析ツールZIPC Featureでフィーチャ・モデルを作成すれば、製品バリエーションに対応したトレーサビリティ管理も可能です。

Stateflow - ZIPC 連携ツール:「SMC」の主な機能と特徴

状態遷移表化してソフト仕様のヌケ・モレを防ぐ

State-Model Converter(SMC)は、Stateflowの状態遷移図(チャート)とZIPC Ver.10の状態遷移表(STM)を双方向に自動変換するツールです。仕様の構想段階では、直感的・視覚的に理解できる状態遷移図が便利ですが、その後の実装フェーズでは,状態遷移表による仕様のヌケ・モレをチェックする機能が組込みソフトウェアの高品質化に有効です。SMCはこれら両フェーズをシームレスに連携し、組込みシステムの高度化と高品質化を両立します。


Stateflowユーザー向け

状態遷移図で描いたモデルを状態遷移表に変換(StateflowからZIPCへ変換)し、仕様のヌケ・モレをチェックできます。チェックしたモデルは、そのままZIPC Ver.10の組込み開発環境で利用できます。また、再び状態遷移図に戻し(ZIPCからStateflowへ変換)て、ヌケ・モレのない状態遷移図を得ることもできます。

ZIPC ユーザー向け

ZIPCの状態遷移表でつくったモデル資産を、状態遷移図に変換(ZIPCからStateflowへ変換)して、MATLAB/Simulinkのシミュレーション環境下に組み入れることができます。

※より詳細な新機能や改良点については、当社製品ウェブサイトをご参照ください。

http://www.cybernet.co.jp/zipc/

注釈

※1:数式・数値ハイブリッドなプラントシミュレータ:
厳密な数学モデルを自動生成してコンピュータシミュレーションに適したコンパクトな等価モデルに変換したのち数値解析を行う、最新のシミュレーション技術です。
※2:状態遷移表:
特定のイベント(例:スイッチのON/OFFなど)が発生した際、制御対象がどのように応答するかをマトリックス状の表にして示したものです。
※3:ZIPC AUTOSAR:
「AUTOSAR」は自動車のソフトウェアを部品化し共通化するため、DaimlerChrysler社, BMW AG,Robert Bosch GmbHなどが中心となって2003年7月に設立した標準化団体です。ZIPC AUTOSAR はZIPCファミリーのひとつで、AUTOSAR準拠のシステム開発をサポートするソリューションです。

キャッツ社について

キャッツ社は、リアルタイム制御・組み込み系分野において日本最初のCASE(Computer Aided Software Engineering)ツールとして「拡張階層化状態遷移表設計手法」を支援する同社のフラッグシップCASEツール「ZIPC」を世界に先駆けて1990年に世の中に送り出して以来、日本国内におけるCASEツールベンダーとしてリアルタイム制御・組み込み向けの数々のCASEツールを提供しています。
 キャッツ社のツールはJEITA/JASAの調査結果にて日本国内のシェア/効果があった技術・ツールとしてNo1の実績を持ち、数多くの一般企業をはじめ、大学・先端研究機関との協調により最先端技術を取り入れソフトウェア&システム開発ソリューションの提供する事業をおこなっています。詳細は下記Webサイトをご覧ください。

http://www.zipc.com/

サイバネットについて

サイバネットシステム株式会社は、科学技術計算分野、特にCAE(※)関連の多岐にわたる先端的なソフトウェアソリューションサービスの提供を行っております。
電気機器、輸送用機器、機械、精密機器、医療、教育・研究機関など様々な業種及び適用分野におけるソフトウェア、教育サービス、技術サポート、コンサルティング等を提供しております。構造解析、音響解析、機構解析、制御系解析、通信システム解析、信号処理、光学設計、照明解析、電子回路設計、汎用可視化処理、医用画像処理など多様かつ世界的レベルのCAEソフトウェアを取扱い、様々な顧客ニーズに対応しております。
また、ビジネスプロセスの効率化を実現する各種ソフトウェアの提供や、個人情報や秘密情報などの漏洩・不正アクセス対策、データのアーカイブと保護、認証強化などでクライアントPC・サーバーのセキュリティレベルを向上させるITソリューションの提供をしております。
サイバネットシステム株式会社に関する詳しい情報については、下記Webサイトをご覧ください。

http://www.cybernet.co.jp/


※CAE(Computer Aided Engineering):「ものづくり」における研究・開発時に、従来行われていた試作品によるテストや実験をコンピュータ上の試作品でシミュレーションし分析する技術。試作や実験の回数を劇的に減らすと共に、様々な問題をもれなく多方面に亘って予想・解決し、試作実験による廃材を激減させる環境に配慮した「ものづくり」の実現に貢献する。

本件に関するお問い合わせ:サイバネットシステム株式会社

製品および本リリースの内容について

モデルベース開発事業部 モデルベース開発推進室/栗山
TEL:03-5297-3255 E-MAIL:infomaple@cybernet.co.jp

報道の方は

広報室/野口
TEL:03-5297-3066 E-MAIL:irquery@cybernet.co.jp