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大規模音響解析ソフトウェア「WAON」Version3.2
出荷開始のお知らせ

2009年5月18日

〜複数の媒質を考慮した「音響-音響連成解析」を実現。
 境界要素法の制約の一つだった「均一媒質」の問題をクリア 〜

 サイバネットシステム株式会社(東証第一部、本社:東京都、資本金:9億9,500万円、代表取締役社長:田中 邦明、以下「サイバネット」)は、自社開発の大規模音響解析ソフトウェア「WAON(ワオン)」Version3.2を2009年5月中旬より出荷開始することをお知らせいたします。

 「WAON」は、サイバネットが開発した大規模音響解析ソフトウェアです。
 解析手法には、高速多重極展開法(FMM:※1)を境界要素法(BEM:※2)に適用した高速多重極境界要素法(FMBEM:※3)を、汎用音響解析ソフトウェアとしていち早く採用しています。これにより、有限要素法(FEM:※4)によるアプローチに比べモデリング及び外部問題の取り扱いが容易である上に、従来の境界要素法に比べてより少ないメモリと計算時間で、音の発生・伝播現象を正確にシミュレーションすることができます。
 その適用範囲は、自動車・家電製品などから、コンサートホール・船舶といった空間的大規模なものやセンサー・ブザー・スピーカーなど比較的高い周波数領域を対象とするものまで、広くかつ多くの産業分野に及んでいます。

主な機能強化について

音響−音響連成解析の実現

 前のVersion 3.1では、高速多重極境界要素法を用いた構造と音響の連成解析が可能になりましたが、今回のVersion 3.2では、さらに複数の媒質の混在を考慮した音響解析(音響−音響連成解析)が可能になります。従来の境界要素法の制約の一つに、均一の媒質しか扱えない点がありましたが、今回の機能強化により、媒質の温度勾配を考慮した場合などの音響解析が可能になります。
 また、バッフル板を考慮した音響解析(音響−音響連成解析)も可能です。これにより、材料の持つ重要な音響性能である音響透過損失(※5)のシミュレーションなどが、より容易に行えることになります。

その他の機能強化について

 他にも、計算機能とポスト処理機能が強化され、操作性も向上しています。主な強化点については以下の通りです。(カッコ内数字は図内数字に対応)

  • 計算実行
    • RedHat Linuxへの対応
  • 解析結果処理
    • グラフ表示機能の強化
    • アニメーション表示機能(1)
  • 解析条件設定
    • 構造モードを利用した振動解析/粒子速度境界条件作成機能
  • その他
    • Viewer画像のファイル出力機能
    • 標準視点方向指定及び保存/再現機能(2)
    • モデル/画面フィット機能(3)
音響解析のGUI画面 車室内音響解析のGUI画面
(2)は数値入力による標準視点の調整メニュー
(データ提供:株式会社ケンウッド)

 Version 3.2は、保守契約締結ユーザー及びレンタル契約ユーザーへは無償で提供されます。
 WAONの詳細については、下記Webサイトをご覧ください。
 http://www.cybernet.co.jp/waon/

注釈

※1:高速多重極展開法(FMM:Fast Multi-pole Method):
境界要素法(※2)では計算時間・必要メモリ量ともに膨大になってしまう大自由度のポテンシャル問題を解決するための解析手法。
※2:境界要素法(BEM:Boundary Element Method):
汎用性の高い離散化解析手法の一つで、音響解析の他にも地盤振動解析や地震波動の伝播解析、電磁場解析などでも利用される。
※3:高速多重極境界要素法(FMBEM:Fast Multipole Boundary Element Method):
上述の境界要素法に多重極展開法を用いた解析手法。これにより、従来の境界要素法と比べてより高速な計算・より大規模な問題への取り組みが可能となった。
※4:有限要素法(FEM:Finite Element Method):
数値解析手法の一つで、主に構造解析分野で利用される。領域を細かいメッシュ状に分割し、電子状態の計算や電磁場解析・流体解析等、多くの分野の問題に適用されている。WAONの連成解析にも利用されている。
※5:透過損失:
入射音のエネルギーと透過音のエネルギーの比で、音の遮音効果を表す。この値が大きいほど遮音効果に優れ、遮音性能を測るのに用いられる。単位記号はdB(デシベル)。

サイバネットについて

 サイバネットシステム株式会社は、科学技術計算分野、特にCAE(註)関連の多岐にわたる先端的なソフトウェアソリューションサービスの提供を行っております。
 電気機器、輸送用機器、機械、精密機器、教育・研究機関など様々な業種及び適用分野におけるソフトウェア、教育サービス、技術サポート、コンサルティング等を提供しております。構造解析、音響解析、機構解析、制御系解析、通信システム解析、信号処理、光学設計、照明解析、高周波回路解析、電子回路設計など多様かつ世界的レベルのCAEソフトウェアを取扱い、様々な顧客ニーズに対応しております。
 また、ビジネスプロセスの最適化を実現する各種ソフトウェアの提供やマルチメディアWeb会議システムの実施、個人・企業情報の保護を図るPCセキュリティ管理など、企業活動の高度化に寄与するITソリューションの提供をしております。
 サイバネットシステム株式会社に関する詳しい情報については、下記Webサイトをご覧ください。
 http://www.cybernet.co.jp/

註 CAE : Computer Aided Engineeringの略。 コンピュータによる工学的数値解析・シミュレーション

本件に関するお問い合わせ

サイバネットシステム株式会社

内容についてのお問い合わせ

メカニカルCAE事業部 ソリューション&ディベロップメントユニット 音響ソリューショングループ
担当/秋山
〒101-0022 東京都千代田区神田練塀町3
TEL:03-5297-3244
FAX:03-5297-3637
E-MAIL:anssales@cybernet.co.jp

報道の方は

広報・IR室/野口、田端
〒101-0022 東京都千代田区神田練塀町3
TEL:03-5297-3066
FAX:03-5297-3609
E-MAIL:irquery@cybernet.co.jp

以上